ギルドシティ・ウェンリッド

モータルスコーピオン - ギルドシティ・ウェンリッド
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モータルスコーピオン

分類:蛮族
知能
人間並み
知覚
五感(暗視)
反応
敵対的
穢れ
4
言語
汎用蛮族語、アンドロスコーピオン語、魔動機文明語
生息地
砂漠、遺跡
知名度/弱点値
13/16
弱点
物理ダメージ+2点
先制値
13
移動速度
15(車輪)/-
生命抵抗力
8 (15)
精神抵抗力
8 (15)
攻撃方法(部位) 命中力 打撃点 回避力 防護点 HP MP
武器(上半身) 8 (15) 2d6+6 8 (15) 6 37 30
車輪(下半身) 9 (16) 2d6+7 7 (14) 6 44 15
部位数
2(上半身/下半身)
コア部位
上半身

特殊能力

●全身

姿勢制御

あらゆる効果を受けても転倒しません。

●上半身

魔動機術5レベル/魔力7(14)
銃撃/7(14)/回避力/消滅

「射程:2(20m)」で、最大装填数は3です。

ターゲッティング

遠隔攻撃や「形状:射撃」の魔法行使や効果の使用において、誤射を起こしません。

●下半身

機械の身体

刃武器からクリティカルを受けません。

スラローム駆動

車輪の攻撃は、同時に2体までの対象に行えます。
命中力判定は一括して1回のみ行い、ダメージは個別に決定します。

棒立ち

[部位:下半身]のHPが0以下になった場合、[部位:上半身]は回避力判定に-2のペナルティ修正を受けます。

戦利品

自動
希少な魔動部品(900G/黒白A)
2-6
なし
7-9
魔動部品(300G/黒白A)
10-
希少な魔動部品(900G/黒白A)

解説

概要

上半身が人間、下半身がサソリの姿を持つアンドロスコーピオン族。
その中でも、特に異様な姿を見せるのが、このモータルスコーピオンです。
彼らは戦いの中で足を失ったのか、それとも自ら切り落としたのかはわかりませんが、足の代わりに魔動機術の応用で作られた車輪を持ち、驚くほどスムーズかつ安定的に移動します。
当然、魔動機術に対しても優れた理解を持ち、さらには片腕を大口径のガンに置き換えています。
そのため、優れた火力を持ち、恐るべき戦闘力を発揮します。
いずれは全身を魔動機に置き換えることを目標にしていると考えられ、個体によってより多くの部分が魔動機に覆われている者も存在しています。

外見的特徴

他のアンドロスコーピオン族と比べ、その姿は明らかに異様です。
本来サソリ状の下半身は、もはやその原形を留めておらず、4対8輪の車輪を持ち、その基部と動力を収める金属製の箱になっています。
その中身は大型のマギスフィアと同等のものと考えられ、しかも奇妙なことに本来の肉体と融合しています。
アンドロスコーピオン族の特徴である尻尾もなく、毒針の攻撃を行うことはできません。
その分、車輪を使った機敏な動きで敵を翻弄し、複数を轢き殺そうとします。
人間状の上半身も、右腕の肘から先が大口径のガンに置き換わっており、その風体は尋常ではありません。
金属製の鎧を纏っていることも多く、一見すると魔動機兵そのものに見えることもあるでしょう。

生態/生息域

魔動機術を重んじるアンドロスコーピオン族の中でも、特に知識階級と考えられています。
そのため、普段は一族の集落の奥深くで暮らし、魔動機術の研究とその実践に従事しているようです。
一方で、戦いとなれば、指揮官や軍師のような立場となり、仲間や他の蛮族を率いて戦場に立ちます。
合理性を重んじるアンドロスコーピオン族らしく、その作戦や指揮は蛮族に多く見られる無謀さやいい加減さがなく、情け容赦のない恐ろしいものです。
彼らは魔動機術の研究に強い興味を持っており、魔動機文明遺跡を根城にしていたり、魔動機の研究が盛んな人族の集落を襲ったりします。
しかも、ただ襲うだけではなく、魔動機術に長けた研究者や術者を拉致することもあり、自分たちの研究に協力させているケースも見られます(そして、満足のいく研究結果が得られると、殺してしまいます)。
乾燥に強いアンドロスコーピオン族だけに、〈大破局〉の結果砂漠化してしまった都市遺跡などを拠点にしていることが多く、オアシスを求めてさまよう旅人などを襲うこともあります。
遮蔽物の少ない砂漠では、主に夜に活動することから、野営中も注意が必要です。

戦い方/危険度

モータルスコーピオンは、基本的に指揮官として後方から射撃攻撃や魔動機術を用いて戦います。
とはいえ、近接戦開も苦手ではないので、戦況次第で乱戦の中に飛び込み、その車輪によるスラローム(蛇行)で複数の敵を轢き殺そうとします(前線に出るのは、弾が切れて再装填するタイミングを好みます)。
敵の後方に魔法使いが多く存在する場合は、早々に前線に出て、【ショットガン・バレット】や【グレネード】などの魔動機術を用いて、これを排除しようとします。
魔法使いを【ワイヤーアンカー】で乱戦エリアに引きずり込むのも得意とするところです。
【スモーク・ボム】で後方からの視界を遮るのも有効でしょう。
とにかく、多彩な魔動機術は、モータルスコーピオンの危険度を非常に大きなものにしています。

過去の事件

ブルライト地方の魔動死骸区で、有力な魔動機研究者が立て続けに行方不明になるという事件が起こりました。
元々行き場を無くした者たちの吹きだまりだった魔動死骸区では、行方不明事件など日常茶飯事。
しかも身寄りのない者がほとんどであったため、特に問題視されることもありませんでした。
しかし、魔動死骸区を訪れていたユーシズ魔導公国の魔動機文明研究者が拉致されるに至り、問題は表面化します。
すぐさま冒険者ギルドに捜索と救出の依頼が出され、拉致犯の痕跡を追うこととなりました。
冒険者たちは魔動死骸区中を奔走しましたが、捜査は難航を極め、一時は絶望感すら漂いました。
しかし新たな魔動機師拉致事件が起こり、その際に街の外の荒野でアンドロスコーピオン族の姿が目撃されたことから、事態は急転します。
拉致犯は、魔動死骸区の中にいたのではなく、アンドロスコーピオン族が放った手下だったのです。
リーダーであるモータルスコーピオンは、人間が運営する遺跡ギルドと接触し、貴重な魔導部品などを提供する見返りに、拉致への協力を持ちかけていたのです。
感情らしいものを見せないアンドロスコーピオン族に、そんな交渉能力があったことにも、人々は大きな衝撃を受けました。
遺跡ギルドの悪漢を締め上げ、アンドロスコーピオン族の痕跡を追い、冒険者たちはようやく彼らが潜む魔動機文明時代の地下遺跡を発見。
ここへ突入し、激闘の末リーダーだったモータルスコーピオンに勝利します。
その結果、この遺跡には休眠状態の巨大魔動機兵コロッサスが眠っており、拉致された十数人にも及ぶ魔動機師たちがその再建に従事させられていたことが判明。
もしこれが達成されていたならば、人族の集落や国家にとって、とんでもない脅威になっていたことは間違いありません。

製作者:ろこぐら

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