子供の頃、とある家から神社にて引き取り、以来、元からその神社の息子のように育てられた少年。
　その家は所属している流派からすらも蔑ろにされているほどの残虐な家系であり、家族を家族と見ない、家内の争いなど当たり前な家系であり、透生もまた、その争いに巻き込まれた子供でした。しかし、透生の母は外来の者であり、まだ健常な判断が出来たため、せめて息子が争いに巻き込まれる事だけは忌避しよう、と、透生が丁度6歳となる日に、独断で遠くの地、神社へと息子を預けました。
　勿論、透生は母と離れ離れにした家系を酷く恨み、神社で過ごしながらも、サザンカの裏で暗躍する、宿儺衆とコンタクトを取り、その流派の力を得ます。(どうコンタクトを取ったかは不明です。)
　そんな生活をしていて、透生が12の歳をとる時。自分の家系が滅んだ話を耳にしてしまいます。家内の争いによる自滅か、残虐な家系が流派内に居る事を忌み嫌った流派によるものか、はたまたそれ以外の原因によって滅亡しました。…その家系の生き残りが透生以外に居るかは定かではありません。少なくとも、そんな話を聞いた彼は、全ての努力が水泡に帰した様な感情を抱きます。…以降、積極的に行っていた流派の鍛錬も最低限となり、普通の生活を過ごそうとしています。(勿論、忍びの世界へと入ってしまった以上、そんな生活は不可能ですが。)