経緯

生まれたころから妖精と非常に感性が近しくて、森の中にいる妖精ととても仲が良かった。
悪意に知らず、悪意に疎いまま育ち。
"悪意をもつ妖精がいるということを知らずに"。
望まれるがままに左目の視力を差し出した。

他の妖精たちによってレヴィーナが助けられたころには、既に視力は消失していた。
「見てみて！ 片目を閉じるだけで、世界が真っ黒になるの！」
まるで新しい発見をしたかのようにはしゃぐレヴィーナを見て、さすがの妖精たちもいたたまれない気持ちになったとかなんとか。
まあ何はともあれ。その結果をもってして「こいつ、一人にしていては危険では？」と妖精たちも思ったらしく。
マナを感じにくいことは知っているけれど、それでもいざってときに助けにいけるように、と。
「フェアリーテイマー」（どっちかというと手懐けられているのはレヴィーナの方だろうけど）で呼んでもらえるように「契約」を交わした。

それから数年後。
レヴィーナは投獄されていた。
レヴィーナはグラスランナーであり、グラスランナーは生まれつき手癖が非常に悪い。
勿論悪気はなく、ちょっと気になったものを持ち去ってしまうだけ。そこに悪意も何もない。
それでも、それは「グラスランナーだし仕方ない」で済むことが大半ではあるものの、そうじゃない例もある。
その結果、ちょっときれいだなーって気になってしまったものが、そんな価値のあるもので、大事なものだなんて、レヴィーナが知る由もないのだ。
そうして牢屋に入れられた。
レヴィーナは牢屋の中でじーっとしていた。
一応「牢屋は悪いことをした人が入れられるもの」という一般的な常識は知っている。だから、何が悪かったのかはわからないけど、なんか悪いことをしてしまったんだなーと理解して、じーっとしていることにした。
しかしそんな我慢にも限界はくる。うずうずとしていた所に、馴染みの妖精が現れた。
「レヴィーナ！ キミの世界はもっと広い！ 一緒に冒険にいこうよ！」
その一言で（捕まってたこととか一切合切忘却して）牢屋の鍵を開けて脱獄。そのまま街を飛び出して冒険者になった。

履歴

セッション履歴

収支履歴