ギルドシティ・ウェンリッド

ポリシュトクラウン - ギルドシティ・ウェンリッド
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ポリシュトクラウン

分類:蛮族
知能
人間並み
知覚
五感(暗視)
反応
敵対的
穢れ
4
言語
汎用蛮族語、妖魔語
生息地
森、山、洞窟
知名度/弱点値
13/16
弱点
物理ダメージ+2点
先制値
14
移動速度
10/-
生命抵抗力
10 (17)
精神抵抗力
9 (16)
攻撃方法(部位) 命中力 打撃点 回避力 防護点 HP MP
黄金武器 10 (17) 2d6+6 8 (15) 6 67 25

特殊能力

黄金強化

自身の黄金の武具を、呪法で強化します。
10秒(1ラウンド)の間、自身の打撃点と防護点を+2点します。
この能力を使用するとMPを5点消費します。
同時に、リスクとして生命・精神抵抗力に-1のペナルティ修正を受けます。
この効果は使用可能な状況であれば、戦闘準備タイミング、および自身の手一番の開始時ごとに優先的に使用します。

輝きの体液

へそから体液を噴射し、装備を強化します。
「射程/形状:1(10m)/射撃」で、「対象:1体」の命中力判定に+1のボーナス修正を与え、打撃点と防護点を+1点します。
この効果は「抵抗:任意」で3分(18ラウンド)の間、持続します。
また、対象が人族、蛮族、魔法生物、魔動機のいずれかである場合にしか効果はありません。
この能力を使用するとMPを3点消費します。

痛恨撃

打撃点決定の2dの出目が10以上だった場合、打撃点をさらに「+6」点します。

指輪を壊す

身につけている〈能力増強の指輪〉を割って、自身を強化します。
命中力・回避力判定の際、結果を見てから、+2のボーナス修正を得ることができます。
この能力は、1度の戦闘中に3回まで使用できます。

繊細な戦利品

戦利品〈能力増強の指輪〉の獲得数は、「指輪を壊す」の使用回数ぶん、減少します。
指輪の種類は、〈巧みの指輪〉か〈俊足の指輪〉となります(ランダムに決定します)。

戦利品

自動
能力増強の指輪(250G/金A)*3
2-7
なし
8-10
黄金の鞘(440G/黒白A)
11-
意匠を凝らした黄金の鞘(1050G/黒白S)

解説

概要

ポリシュト族は、異なる蛮族同士が子をなすさいに突然変異的に生まれたと考えられている、新種の蛮族です。
ポリシュト族は決まって、装飾品を着用することと、自身の体液によりそれらを美しく磨き上げることに過度な執着を見せます。
どのような装飾品に執着するかは個体ごとに異なっており、装飾品の違いに応じて、ポリシュト○○という名が与えられています。
もっとも多く見られるのが、リングを無数に身につけたポリシュトリングです。
その指輪の中には〈能力増強の指輪〉なども含まれ、非常時にはそれを用いて自身を強化することもあります。
このように、ポリシュト族が身につける装飾品はただの飾りではなく、何らかの魔法の効果を帯びていることが少なくありません。
ポリシュトクラウンは、そんなポリシュト族の中でも特に強力な個体であり、黄金の冠を被っています。
この冠には自身を強化する呪法が施されています。
強敵や難所からこれを手に入れる力がある証でもあり、他のポリシュト族よりも明白に優れた戦闘力を有しています。
他者の装飾品を奪おうとする欲は強く、同時に自身の装飾品に対する執着も尋常ではありません。
そのため、ポリシュトクラウンの戦いぶりは勇猛であり、危険極まりないものとなるでしょう。

外見的特徴

ポリシュト族は異なる蛮族間の混血児として生まれます。
主にボルグ、オーガ、ランブルフィストなどです。
外見的特徴は親のものを一部受け継ぎますが、共通の特徴として、まるで金に目がくらんだ豪族のような、下卑た表情と、肥満体があげられます。
とくに下腹がでっぷり出ており、でベそです。
へそには五芒星の描かれた穴が開いており、この穴からは粘性の体液を噴き出すことができます。
この体液は「研磨体液」「魔法のワックス」「忌まわしく美しきブロブ」などと呼ばれており、装飾品を磨き上げる効果があります。
体のどこかには、自身が気に入った装飾品を身に付けています。
ひとつだけということはあまりなく、ポリシュトリングであれば指輪をいくつも(廉価品から、魔法の品までさまざま)。
ポリシュトブーツであれば靴を両足に履くだけでなく、グラスランナーの小さな靴を指にはめていたり、人間用の靴をベストに縫い付けていたりしますし、ポリシュトマントであれば、マントを何重にも纏っている場合が多いでしょう。
身長は、突然変異種だけあってまばらで、人間大から、民家の屋根ほどの巨体まで存在します。
最弱のポリシュトリングで2m前後。
ポリシュトクラウンに至っては、3mを超える個体も確認されています。

生態/生息域

ポリシュト族は、環境適応能力が非常に高いことで知られています。
雪山から砂漠、浮遊岩群の上から、地下迷宮まであらゆるところに生息していておかしくありません。
体から噴き出される体液も、噴き出される直前まで体温によって適温に保たれており、噴出後も、体液自体の保温性によって、大抵の環境でも利用可能です。
ただし、ポリシュト族は基本的に怠惰です。
高い適応力を発揮するとしても、動機はすべて、自身の望む装飾品を追い求めたすえでしかなく、その入手方法も極力、楽なものを目指します。
つまり一般的な生息地は、市街地のそばや、交易路の近く、宝の眠っている遺跡などが多いでしょう。
基本的には怠惰なポリシュトですが、装飾品を手に入れることに関してだけは積極的なので、自ら富豪の住む館に赴いて住人を皆殺しにし、そのままそこに棲みつく場合もよくあります。

戦い方/危険度

前述のとおり怠惰であるため、自身が前線に出るよりも、配下を従えて戦わせます。
自身は、肥満体のせいで足が遅いこともあり、極力後方からの援護に徹します。
ポリシュト族が噴き出す体液は、普段は自身の装飾品のためにしか使いませんが、いざ戦闘となると、配下の武器や防具を磨き、性能を上げるために役立つのです。
とはいえ、この行為は仲間への気遣いからくるものではなく、あくまで保身のための利己的な行動です。
そのため、自我を持った蛮族の配下よりも、魔法生物や魔動機を配下にする個体も見受けられます(それらも体液で磨き上げられ、ピカピカです)。
いざ追い詰められると、自身が持つ黄金の装備品や指輪を駆使し、そのだらしない体格からは想像できないほどの、驚くべき戦闘力を発揮します。自身の装飾品を奪われるぐらいならば、死ぬまで戦います。

過去の事件

ポリシュト族が一躍有名になった一件といえば、「クリスト伯の館事件」が挙げられるでしょう。
クリスト伯爵は莫大な資産を持っていましたが、家業や社交界を息子に任せてからは人里離れた高台の館に隠居し、たまにくる交易商から必要最低限の生活必需品だけを買って世捨て人のような暮らしをしていました。
しかしあるときを境に、資産を投げ打って、宝飾品を商人から買い集めるようになります。
不審に思った家族が会いに行っても、門前払いされるだけで、真相はわかりません。
依頼を受けた冒険者が調査に向かったところ、館はすでにポリシュトクラウン率いる蛮族の群れの手に落ちていることがわかりました。
伯爵は脅され、さまざまな装飾品を買わされるだけでなく、怪しむ人々を追い払うために生かされていたのです。
この一味は、指輪のみならずさまざまな魔法の品で武装していたため強敵でしたが、そのぶん、冒険者たちに渡された報酬も豪華なものになったと言われています。

製作者:ろこぐら

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