ギルドシティ・ウェンリッド

【カトン将軍流戦場指揮法】 - ギルドシティ・ウェンリッド

【カトン将軍流戦場指揮法】

(ヒノマル地方)
入門条件
50名誉点

 この流派は、ヒノマル地方北部に位置する同盟国、カトン諸候同盟の”将軍王”の一人が発祥の戦闘術です。
 カトンの武士たちは皆戦いにおける熟練者であり、若いころから鍛えられ、カトンだけでなく隣国のリンドウからも頼られている歴戦の戦士です。
 彼らの強さの根源とは何か。ウェンリッドにてヒノマルの存在を偶然知った一人の女性は、それを探るために危険な航路を旅し、ヒノマルへ渡り……そこで、彼らの戦い方を目に焼き付けました。
 カトンの将軍は、指揮官であるにもかかわらず、自らが最前線に立ち指揮を行うことで皆の士気を高めていたのです。
 しかも、赤と金で飾られた派手な戦旗槍を持って、戦場全体に響く大きな声で自らの名を叫び、そのまま突撃したのです。その光景には、女性も目を疑いました。しかし、それこそが、カトンの武士の強さの根源の1つであったのです。
 将軍が旗を振るい、突撃した瞬間……戦場は、カトンの武士一人一人の雄叫びに包まれたのです。
 そう、それは将軍自らが最前線に立ち、誉れ高き名乗りを上げて戦いに挑むという、まさにカトンの武士の鑑のような行動。……その姿が、何よりもカトンの武士の士気を上げるものであったのです。
 派手な戦旗槍による遠くからも届く指揮。そして自らが最前線に立つことによって、将軍と共に戦っているという名誉ある戦いに自分がいるのだという自覚。……そう、どれだけ劣勢になろうとも、どれだけ敵が強大であろうと。自分たちには共に戦う仲間がいる、そしてその最前線に、我々の将軍がいるのだ。これでどう士気が下がりましょうか。
 ……最前線に立つ軍師、と言うとなかなかに不可思議とも思うでしょう。ですが、違います。
 将軍とは、カトンの誉れなのです。最前線に立ち、雄々しく戦うその背中を見て……武士たちは、より一層奮起し、共に戦わんと、共に誉れであらんとするのです。
 その一人一人の意思こそが、カトンの力の根源の一つ。それを、彼女は知りました。
 ……その後、彼女は将軍の元で数年指揮を学び、ウェンリッドへ帰還しました。そこで教えられた指揮法は、やがて【カトン将軍流戦場指揮法】と呼ばれ、ウェンリッドに広がって行きました。
 多人数の戦いにおいて役立つ手法、でもありますが、それは冒険者の戦いにおいても例外ではありません。
 自身が使役する魔物達を指揮し、先手を取ることでその陣形を最大限活かす方法。
 最前線にいる指揮官が敵へ攻撃し、隙を作ることで味方を援護する方法。
 どれも、自分自身が輝くものではなく、味方が輝くための手法です。ですが、”皆で掴む勝利”。それこそが将軍、そしてカトンの誉れなのです。

流派装備

 かつてカトンの窮地を救ってきた名将たちの旗槍が、流派装備として伝えられています。

名称 知名度 カテゴリ 価格 概要
赤旗槍ー鬼鹿毛 17 〈スピア〉S 24000G
+名誉点50点
陣率が効果を発揮するたびに力を増す。
輝旗槍ー流星 17 〈スピア〉B 8500G
+30名誉点
【カトン将軍流戦場指揮法】秘伝使用時、自身の使用している鼓咆に応じた効果を受ける

秘伝

《△先ンズレバ人ヲ制ス》

必要名誉点
30点
タイプ
《先陣の才覚》変化型
前提
なし
限定条件
〈戦旗槍〉
使用
-
適用
特殊
リスク
なし
概要
先制時に使役魔物の全判定+1、与ダメージ+2。後手時使役魔物の全判定ー1。
効果

 戦旗槍を振るい先手を取ることを前提とした布陣を敷くことで、始めの戦況を有利に進めます。
 この秘伝は、先制判定前の第一戦闘準備でしか使用できず、先制判定後にこの秘伝を使用してもこの効果は発動しません。また、以下の効果は例外的に1ラウンド目が終了するまで持続します。
 この秘伝を使用した先制判定において、自身の達成値が敵側陣営の達成値の最大値より大きかった(あるいは魔物データの先制値以上であった)場合、自身が使役するゴーレム、妖精、魔神や、自身が指示することのできる騎獣は、あらゆる判定に「+1」のボーナス修正を受け、また与える物理、魔法ダメージが「+2」点されます。
 ただし、この秘伝を使用した先制判定において、自身の達成値が敵側陣営の達成値の最大値より小さかった(あるいは魔物データの先制値未満であった)場合、自身が使役するゴーレム、妖精、魔神や、自身が指示することのできる騎獣は、陣形の変更に対応できずあらゆる判定に「ー1」のペナルティ修正を受けます。


【上位秘伝】
△《先ンズレバ神ヲモ制ス》 タイプ:《先陣の才覚》変化型 前提:《先ンズレバ人ヲ制ス》、ウォーリーダー技能レベル11以上 名誉点:50点
・判定へのボーナス修正が「+2」に、与える物理、魔法ダメージが「+4」点になります。

《先陣ノ誉》

必要名誉点
20点
タイプ
《切り返しⅠ》変化型
前提
なし
限定条件
2Hの〈戦旗槍〉
使用
ファイターorバトルダンサーorフェンサー技能
適用
1回の近接攻撃
リスク
なし
概要
攻撃を回避された場合、追加で攻撃を行う。命中判定ー1、陣気+1
効果

 〈戦旗槍〉を振りながら最前線で指揮をし、皆を鼓舞します。
 宣言を行った攻撃が回避された場合、直後にもう一回同じ武器で同じ対象に近接攻撃を行います。一回目の攻撃が命中した場合は、二回目の攻撃はありません。このとき、秘伝使用者は一回目と二回目両方の命中判定で「-1」のペナルティ修正を受けます。
 この攻撃の処理終了後、秘伝使用者は自身の陣気を1点蓄積できます(命中の可否は関係ありません)。
 複数を同時に攻撃し、いずれかの対象に回避された場合、回避されたものすべてを対象に、もう一回命中力判定を行うことができます。一回目か二回目、いずれかの攻撃が命中したならば、それぞれに対してダメージ決定を行います。


【上位秘伝】
《先陣ノ栄誉》 タイプ:《切り返しⅡ》変化型 前提:《先陣ノ誉》 名誉点:30点
・一回目の攻撃が命中した場合、そのダメージを「+4」点させます(複数に命中した場合は一回目の攻撃が命中したいずれか一体のダメージ+4)。

《乱レ竜ノ陣》

必要名誉点
20点
タイプ
《囮攻撃Ⅰ》変化型
前提
なし
限定条件
〈戦旗槍〉
使用
ファイターorバトルダンサーorフェンサー技能
適用
1回の近接攻撃
リスク
被物理ダメージ+4
概要
使用者の鼓咆適用者は敵への命中力判定+1
効果

 〈戦旗槍〉を大きく振りながら最前線で総攻撃の司令を出します。
 この秘伝は複数を同時に攻撃する場合、宣言できません。
 この秘伝での攻撃後、秘伝使用者の鼓咆の効果が適用されている味方は、10秒(1ラウンド)の間、この秘伝で攻撃対象となったキャラクター(1部位)に対しての命中力判定に+1のボーナス修正を得ます(命中の可否は関係ありません。また、攻撃時点で鼓咆の効果が適用されていなかった場合でも、その後に秘伝使用者の鼓咆の効果が適用されていれば効果を受けることができます)。
 但し、先陣を切っての指揮は非常に注目と危険を伴う行為です。リスクとして秘伝の使用者が、自身の次の手番までに物理ダメージを受けることがあった場合、それは「+4」点されます。


【上位秘伝】
《暴レ龍ノ陣》 タイプ:《囮攻撃Ⅱ》変化型 前提:《乱レ竜ノ陣》 名誉点:30点
・複数体を対象とする攻撃と同時に宣言することが可能となります(その場合は、命中したいずれか一部位を選んで効果対象とします)。
・《乱レ竜ノ陣》の効果に加えて、秘伝使用者の鼓咆の効果が適用されている味方の攻撃命中時に与える物理ダメージを「+1」点します。また、リスクの被ダメージ上昇が「+6」点に上昇します。

製作者:桂馬